代表雑感～※代表による労務・年金・起業に関する雑感です～

福岡・糸島の社会保険労務士・キャリアコンサルタント

社会保険労務士 おおぎ事務所の大城（おおぎ）です。

　福岡の糸島で、働き方・生き方に悩む人達をサポートする労務・年金・キャリア支援の専門家である社会保険労務士として活動する日々を過ごしております。

　緑がとても鮮やかな季節の5月になりました。GWですね。帰省先でご家族一緒にゆっくり過ごされていらっしゃる方も多いことと思います。今回は、開業社労士になって困ったこと！についてお話してみようと思います。

　開業社労士！個人事業主として、社会保険労務士事務所を構え、主に中小企業様をお客様として、労務管理などに関するサービスをご提供し報酬を得る。一言で言えば、社労士を業とした「総務人事機能の代行業」です。もちろん、お客様は企業様だけに限られません。地域の皆様や行政・団体等から、年金などセミナー、様々な手続き代行の依頼・ご相談などもあります。今、振り返ってみると、一番困ったのは、今でも頭痛の種なのですが・・・事務所運営費、つまり、お金です。特に開業時は、マイナスからのスタートになります。現実には、いろんな経費が掛りますから、ゼロからのスタートではないのです。

　社労士業は他業種の起業に比べれば、開業資金は少ない方かも知れません。それでも、毎月経費は掛ります。社労士会費、知識の仕入れのためのセミナー・研修・書籍などの必要費用、人に会うための営業費用、通信費、旅費交通費、様々な雑費etc、弥生の青色申告に記帳する度に、「ちょっと待って！ちよっと待って！社労士さん」「開業社労士って何ですの？」と口ずさんでしまいます。開業する前に、３年分程度の貯金を蓄えておかないと実際にはきついと思います。

　開業される方へのアドバイスは、できるだけ早く収入の見込みをつくること！です。事務所の安定運営のためには、報酬額にもよりますが少なくとも顧問先の件数が必要になってきます。これは、どうしても相応の時間がかかります。私は開業から数年間は、社労士業の顧問獲得だけにこだわらず、経営リスクの観点から、行政機関・各種団体、セミナー・教室など、収入の間口を広げておくことを薦めています。収入の見込みのつくり方は、労働局などの行政機関、自らが会員となっている各種団体の仕事に応募してみる。知り合いの団体の職員研修のセミナーや地域の公民館等の施設で年金などの講話をしてみる。資格試験の対策講座をやってみる。etc・・・人脈を増やしつつ、例え僅かであっても収入も確保しつつ、社労士業を軌道に乗せていくやり方のほうがリスクは少ないように思います。

　経営には、人・物・金・心、のすべて大切とされていますが、とりわけ、金は重要です。お客様にどうやって喜んで頂くのか？喜んで頂くことができなかったら、お金は入ってきませんから目の前の仕事に全力投球し、再びお仕事を頂戴できるように努力する。仕事は人からやってくる！お金は、人を幸せにすることでやってくる！既存の考え・しきたり・決まりなどに惑わされることなく自分の持っているもの・得意なこと・強みに気づき、生かせるように頑張ることが大切だと感じます。

　開業社労士になった自分の信念と既存概念との違い・事務所経費の費用対効果などについては戸惑いもあり、困ったことだと思いました。誰しも迷いが生じるときが来ると思います。でも、辛抱です。私は、今までに1200枚余りの名刺を配り、100社以上の事業所を訪問してきましたが、確実に言えることは、これからは働き方・生き方の支援を行う「社労士が必要とされる時代」だということです。なぜなら、お金を運んで来るのは私達の支援で喜んでくれる「人」なのですから。

　次号(2015年６月号)では、開業社労士になって悩んだこと！をお話します。このコラムは、社労士・キャリアコンサルタントである、代表が働き方・生き方に悩む皆様の参考になる労務・年金・起業などに関する雑感について連載しております。）